仏壇や墓石をどうするかまで考えよう
2017.05.24

悲しい出来事葬儀について考えるときには、仏壇や墓石まで含めてどうすべきかを考えることが必要です。親族中心で小さな規模の家族葬にしたい、無宗教の葬儀にしたい、かしこまった葬儀をせずに火葬だけでよいなど、さまざまな希望があることでしょう。しかし、葬儀はお墓や仏壇とまっすぐつながっています。もしも菩提寺があるなら、「無宗教葬にしたい」と思ったとしても「宗派にのっとった葬儀をしなければ、寺の管理する墓には入れてあげられない」と住職から言われてしまうことでしょう。もしも無宗教葬を行ってしまってから、納骨をするためだけにお寺を訪れたら、住職の心証をかなり害します。お布施を納め、戒名をいただかなければお墓に入れてもらえないということになりかねません。
菩提寺があるにもかかわらず無宗教葬を行いたい気持ちが強いなら、新しくお墓を求めることになるでしょう。残された人を戸惑わせないためにも、生前に自分のためのお墓を求めておく必要があります。また、これまでの先祖代々のお墓をどうするかも併せて考えておくべきです。残された遺族がお墓を2つ管理するのはいかにも大変ですから、先祖代々のお墓を更地にしておく必要があります。取り出した遺骨は新たに購入するお墓に埋葬するか、供養塔などに引き取ってもらうか、散骨するかして弔わなければなりません。遺骨を今あるお墓から新しいお墓に移すときには、市町村役場に行って「改葬」のための手続きをとります。
また、無宗教葬であれば仏壇も必要ないはずです。もちろん、仏壇には先祖代々の位牌が納められているため、先祖の供養のためにも仏壇が必要だと思えばそのままにしておいていいでしょう。ただ、子世代に負担をかけたくないなら、今ある大きな仏壇は取り払ってしまい、小さくて移動が可能な仏壇に切り替えるという配慮も必要ではないでしょうか。
さらに、今後自分たちが亡くなったときにどう弔ってもらうかということも考えておかなければなりません。仏式でなければ位牌がないため、写真などで故人を偲ぶことになります。仏壇に遺影を置き、線香をあげて先祖と一緒に弔ってよいのか。それとも、無宗教だから仏壇に遺影を置いたり線香をあげたりしないでほしいのか。だとしたら、日々の供養はどのようにしてほしいのか。遺族が混乱しないよう、仏壇でお線香をあげるという形式の代わりに、供養として何をしたらよいのかを明示しておくことが重要です。例えば、仏壇とは別に遺影を中心としたメモリアルスペースを作ってほしい、線香ではなく花を一輪あげてほしいなど、具体的な希望を残すことが、残される人の安心につながるでしょう。

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